横浜プロテスタント史研究会
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近代日本の外交と宣教師
著者 中島耕二
吉川弘文館 
定価 \9,975 (2011年12月発行) A5・288頁

 幕末の開国によってキリスト教の日本伝道が始まった。
1875(明治8)年に来日した米国長老教会の宣教師W・インブリーは、それまでヘボン、S.R.ブラウン、J.H.バラ、タムソン、カロザースら初代来日宣教師が個々に行っていた伝道事業を統合、わずか来日2年で日本基督一致教会の創立を果たした。その後も、1887(明治20)年の明治学院の創立、1890(明治23)年の日本基督教会の信仰告白文の起草等伝道、教育分野で活躍した。
 一方で、豊かな才能により、ノルマントン号事件、インブリー事件、1899(明治32)年の改正条約実施に伴う文部省訓令第12号、在日ミッションの社団法人化、在日ミッション保有財産の処置及び日露戦争等の政治外交問題に対して、英米駐日公使の協力を得て、伊藤博文、大隈重信、山県有朋、青木周蔵、樺山資紀、桂太郎等の政府高官および各省幹部と交渉し、問題解決に多くの足跡を残した。
 本書はインブリーの活動を通じ幕末から明治期にわたる「日本の近代化と宣教師」の関係を、今まで検討されなかった政治外交面から解明したものである。

 (著者)


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