横浜プロテスタント史研究会
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横浜開港と宣教師たち
横浜開港と宣教師たち
−伝道とミッション・スクール−
横浜プロテスタント史研究会編
有隣堂(有隣新書、第二版まで)
本体 ¥1,050 (2008年9月発行) 216頁

 横浜プロテスタント史研究会では、2009年が横浜開港150年という記念すべき時を迎えるにあたり、日頃の研究成果を書物を通して市民に訴えたいと考えて開港以後来日した宣教師の足跡をまとめてみました。

  本書では11人のアメリカの宣教師を取り上げています。彼等は聖書を翻訳し、和英辞書を編纂し教会を建て英語を教え、また学校を創立し、西洋文化の伝達者としてさまざまな文化を日本にもたらし日本人に多大な影響を及ぼしました。宣教医ヘボンは『和英語林集成』を作成し、横浜指路教会を設立、S・R・ブラウンはヘボン等と共同訳の聖書を翻訳し、また神学塾を開設し、J・H・バラは日本人教会としては日本で一番古い教会である海岸教会を設立し、N・ブランはバプテスト教会を設立し、また日本で最初の新約聖書を出版し、A・A・ベンネットは今日の関東学院の前身となる神学校を設立しました。
 このように男性宣教師たちは聖書の翻訳と教会の設立に勢力を注いだのに対し、女性宣教師たちは女子教育に大きな貢献をしました。M・E・キダーはフェリス女学院を創立、M・P・プライン、L・H・ピアソン、L・N・クロスビーの3人は現在の横浜共立学園を設立、またC・A・カンヴァースは二代目校長として捜真学院の基礎を築き、O・ハジスも今日の横浜英和学院の基礎固めをしました。

  こうして宣教師たちは日本伝道に邁進して帰国する者、長く滞在し横浜の土となって横浜外国人墓地に眠る者もいます。本書は横浜プロテスタント史研究会のそれぞれの専門家により最近の研究を踏まえて叙述し、読み応えのある本となっています。値段も手ごろなうえ、どなたでも気軽に手にとって読める本ですので、是非読んでいただきたいと思います。
                                      (この本の編纂人 岡部一興より)


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